「宅食って便利そうだけど、1食600円以上するし、、、やっぱり自炊のほうが安いよね?」
「でも毎日買い物して作って片付けてると、時間がもったいない気もする…」
「食材費だけなら自炊が安いのはわかるけど、トータルで見たらどっちが得なの?」
こういった疑問に答えます。
この記事が解決すること:
「宅食と自炊、どっちが安いか」を食材費だけでなく、時間コスト・食材ロス・光熱費まで含めたトータルコストで試算します。自分の条件で判定できる早見表つきです。
- 「食材費だけ」の比較では答えが出ない理由
- 時間コストを加えたトータルコスト試算の方法
- 【早見表】時給・自炊回数別「どっちが得?」判定
- 宅食が得になる人・自炊が得になる人の条件まとめ
- 試算に使った宅食サービスの実勢価格一覧【2026年6月】
この記事では、各宅食サービスの公式価格と総務省の家計調査データをもとに、条件別のトータルコストを試算しています。2026年6月時点の情報です。
宅食と自炊どっちが安い?「食材費だけ」では答えが出ない理由
結論から言うと、食材費だけで「宅食vs自炊」を比べても正しい答えは出ません。
なぜかというと、自炊には「食材費以外の隠れコスト」が3つあり、宅食にも2つあるからです。この隠れコストを無視して食材費だけ見ると、自炊が圧倒的に安く見えます。でも実際の出費はそんなに単純じゃないですよね。
自炊の隠れコスト3つを数字で出す
自炊1食の食材費は約300~400円。ここに以下の隠れコストが上乗せされます。
- 光熱費(ガス代+水道代):月あたり約1,500~3,000円の追加。1食換算で約25~50円(一人暮らしの水道・光熱費の月平均は13,333円。総務省「家計調査報告」2025年平均)
- 調味料・消耗品:月あたり約1,000~2,000円。醤油・みりん・油・ラップ・洗剤など。1食換算で約15~30円
- 食材廃棄ロス:月あたり推定1,000~3,000円。一人暮らしだと野菜や肉を使い切れず捨てがち。1食換算で約15~50円
これらを足すと、自炊1食の「見える+見えないコスト」は約355~530円になります。食材費300~400円だけで「安い」と判断するのは、ちょっと早いということですね。
※食材廃棄ロスの月1,000~3,000円は複数メディアの引用値であり、公的統計に基づく確定値ではありません。環境省の推計では、日本の家庭系食品ロスは年間233万トン、国民1人あたり年間約37kg(毎日おにぎり1個分)です。
宅食の隠れコスト2つも正直に出す
フェアに比較するために、宅食側の隠れコストも出しておきます。
- 送料:1回あたり800~1,100円が相場。まとめ買いで1食あたり80~150円の上乗せ(ただしヨシケイのように送料無料のサービスもあり)
- 冷凍庫の電気代:月あたり約300~500円程度。1食換算だと10円以下なので、ほぼ誤差
送料込みの宅食1食あたりの実質コストは約480~900円。サービスや注文食数によって幅がありますが、これが宅食のリアルな1食コストです。
ここまでの数字だけ見ると、やっぱり自炊のほうが安いように見えますよね。でも、ここで比較を終えてはいけません。最も大きなコストがまだ入っていないからです。
時間コストを加えた「トータルコスト試算」の方法
ここがこの記事の核心です。「お金の出費」だけでなく「時間の出費」を加えると、結論がひっくり返るケースがかなりあります。
自炊1食にかかる時間は約80分
自炊を1食分に換算すると、以下の工程でだいたい70~80分かかります。
- 買い物:15分(まとめ買いを3日分に按分)
- 献立検討:10分
- 調理:30分
- 片付け:15分
合計で約70~80分。一方、宅食(冷凍弁当)はレンジ加熱5分+容器を捨てるだけで約5~10分。この差は1食あたり約60~70分です。
「いやいや、時間はお金じゃないでしょ」と思うかもしれません。とはいえ、その60~70分で副業をしたり、残業を1時間減らせたりするなら、それは実質的なコストですよね。自分の時間を「時給換算」すると、自炊の本当のコストが見えてきます。
時給換算で見える「自炊の本当のコスト」
具体的に試算してみます。前提条件は以下のとおり。
- 自炊1食の食材費+隠れコスト:約430円(中央値)
- 自炊1食の所要時間:80分
- 宅食1食の送料込み実質コスト:700円(中価格帯の例)
- 宅食1食の所要時間:8分
時給1,500円の場合:
- 自炊のトータルコスト:430円 + 1,500円 x 80分/60分 = 430 + 2,000 = 2,430円
- 宅食のトータルコスト:700円 + 1,500円 x 8分/60分 = 700 + 200 = 900円
差額は1食あたり1,530円。月に20食自炊を宅食に置き換えると、月30,600円分の「時間の節約」になります。
もちろん「自炊の時間に副業をするわけじゃない」という反論はあります。でも考えてみてください。仕事で疲れて帰宅して、80分かけて料理して、そのあと何かやる気力はありますか? 宅食なら8分で食事が終わるので、残りの72分を好きに使えます。この時間の価値をどう評価するかが、判断の分かれ目です。
【早見表】時給・週の自炊回数別「どっちが得?」判定
「自分の条件だとどうなの?」がすぐわかるように、早見表を作りました。
時給 x 週の自炊回数で見る月額差
以下の表は「全食自炊した場合」と「該当回数を宅食に置き換えた場合」のトータルコスト月額差です。プラスなら宅食に置き換えたほうが得、マイナスなら自炊を続けたほうが得です。
※宅食1食700円(送料込み中価格帯)、自炊1食430円(食材費+隠れコスト)、食材ロス率20%で試算。
| 時給 | 週7食(毎日) | 週5食(平日) | 週3食 |
|---|---|---|---|
| 1,000円 | +15,120円 | +10,800円 | +6,480円 |
| 1,500円 | +25,200円 | +18,000円 | +10,800円 |
| 2,000円 | +35,280円 | +25,200円 | +15,120円 |
| 2,500円 | +45,360円 | +32,400円 | +19,440円 |
| 3,000円 | +55,440円 | +39,600円 | +23,760円 |
時間コストを含めると、時給1,000円以上であればどの条件でも宅食に置き換えたほうがトータルでは得、という結果になります。正社員の時給換算は20代で1,300~1,500円台、30代で1,700~1,900円台(2026年のWorkship・リクルートJBRC統計)ですから、フルタイムで働いている人ならほぼ全員が該当します。
ぶっちゃけ、この結果を見て「そんなにシンプルな話?」と感じる方もいると思います。ここで重要なのは、食材ロス率によって差が大きく変わる点です。
食材ロス率で結論が変わるケース
上の表は食材ロス率20%(平均的な一人暮らし)で試算しています。ロス率を変えると、自炊の実質食材費が変わります。
| 食材ロス率 | タイプ | 自炊1食の実質食材費 | 隠れコスト込み合計 |
|---|---|---|---|
| 10% | まとめ買い上手・作り置き派 | 約330円 | 約400円 |
| 20% | 平均的な一人暮らし | 約360円 | 約430円 |
| 30% | 忙しい人・料理初心者 | 約390円 | 約460円 |
食材ロス率が高い人ほど自炊のコストは上がり、宅食との食材費の差が縮まります。そこに時間コストが加わるので、ロス率が高い人ほど宅食に切り替えるメリットが大きくなります。
逆に「料理が得意でロス率10%以下、まとめ買い+作り置きが習慣化している」という人は、自炊のコスト優位性が残ります。とはいえ時間コストを入れるとそれでも宅食が優勢なので、純粋に「お金だけ」で比較したい場合のみ自炊が安いという結論です。
宅食が得になる人・自炊が得になる人の条件まとめ
早見表の結果を、自分の状況に当てはめやすいようにパターン化します。
宅食が有利になる3つの条件
- 時給換算で1,500円以上:正社員・副業ありのフリーランスなどはほぼ該当。自炊の80分を仕事や自己投資に使えるなら、食費の差額以上のリターンがある
- 平日は調理時間が夜しか取れない:週5日以上の外勤で、帰宅後に80分の自炊は現実的に厳しい。疲れた日に無理して作ると食材ロスも増える悪循環になりがち
- 食材ロス率20%以上:一人暮らし・料理初心者に多いパターン。買った食材を使い切れない人は、廃棄コストが宅食との差をさらに縮める
自炊が有利な条件と「ハイブリッド」という選択肢
一方、以下に当てはまるなら自炊を続けるメリットがあります。
- 料理が趣味・ストレス解消になっている:時間コストを「コスト」と感じないなら、自炊のほうが満足度は高い
- まとめ買い+作り置きの習慣がある:ロス率を10%以下に抑えられるなら、食材費は宅食より確実に安い
- 家族2人以上で食材を使い切れる:一人暮らしの試算が前提なので、家族がいればロス率は下がり自炊のコスト優位性が増す
そして見落としがちなのが、「全部自炊」か「全部宅食」かの二択ではないということ。
実は一番コスパが良いのは「週2~3食だけ宅食に置き換える」ハイブリッド型です。疲れた日や忙しい平日だけ宅食にして、余裕のある休日は自炊する。このパターンだと食材ロスも減り、宅食の費用も月3,000~5,000円程度に収まります。全食を宅食に切り替える必要はないですよ。
試算に使った宅食サービスの実勢価格一覧【2026年6月時点】
この記事の試算で使った宅食各社の公式価格を一覧にしておきます。「宅食1食700円」は中価格帯の目安であり、実際はサービスによってかなり幅があります。
主要5サービスの送料込み1食単価
| サービス名 | 1食あたり(税込) | 送料 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ライフミール | 定期490~520円(最安382円) | 980円(定期は一部条件で無料) | 2026年1月に1食10円値下げ実施 |
| ワタミの宅食ダイレクト | 399円~ | 800円~/回(都度注文) | 2026年3月で価格維持宣言が終了 |
| nosh(ナッシュ) | 620円~(nosh club最安499円) | 913円~(地域による) | 継続割引で1食499円まで下がる |
| 三ツ星ファーム | 初回497円~ | 990円(条件付き無料あり) | 初回セット割引が大きい |
| ヨシケイ(シンプルミール) | 430円 | 無料 | 送料無料が最大の強み |
送料込みの実質1食単価は、安い順にライフミール(最安382円)、ワタミの宅食ダイレクト(399円~)、ヨシケイ(430円・送料無料)と続きます。500円以下で利用できるサービスも複数あるので、「宅食=1食700円以上」というイメージは最新の状況とはズレてきています。
各サービスの料金・メニュー・解約条件まで含めた詳しい比較は、以下の記事で横並びで整理しています。

まとめ:食費だけの比較はもうやめよう
「宅食と自炊、どっちが安い?」の答えは、何を「コスト」に含めるかで変わります。
- 食材費だけなら自炊(300~400円)が宅食(480~900円)より安い
- 光熱費・調味料・食材ロスの隠れコストを足すと、自炊は実質400~530円
- 時間コスト(自炊80分 vs 宅食8分)を時給換算で加えると、時給1,000円以上で宅食がトータルでは得
- 食材ロス率が高いほど宅食のメリットは大きくなる
- 「全部宅食」ではなく「週2~3食だけ宅食」のハイブリッドが最もコスパが良い
食材費だけ見て「宅食は高い」と決めつけるのは、もったいないです。時間も立派なコスト。特に一人暮らしで食材を余らせがちな人は、週に数食だけでも宅食を取り入れてみると、時間もお金もトータルで節約できるかもしれません。
一人暮らしの宅食選びで迷ったら、冷凍庫サイズ・送料・解約のしやすさで比較した以下の記事も参考にしてみてください。


